フリーサーキット  電気の基本のお勉強  (更新:2024/3/22) 022
 「フリー・ソフト」という無料のソフトウェアがある。
 「フリー・サーキット」という無料の電気回路があってもいいじゃないか。・・・・ということです・・・

 無料の回路図があっても、理解できないと利用も出来ない。
それで、記号の意味が分かるようにお勉強やろまいか。
小学生でも理解できるように初心者向きで、内容はあまり深くしてないつもり。
(特にこのページの内容は、いろいろあって追加・変更が多いはずだから宜しく・・・)

電気の基本のお勉強
目次
  ・「電池・スイッチ・電球」の基本回路
  ・電池の直列接続と並列接続
  ・直流(DC)と交流(AC)
  ・単相交流・単相三線式(配線)
  ・三相交流
  ・交流の電圧を変える「トランス」、交流を直流にする「ダイオード」
  ・コンデンサー(C)と抵抗(R)、直列接続と並列接続、コンデンサーと抵抗の種類
  ・「オームの法則」と「単位」
  ・電力、電力量
  ・LEDの使い方(LED点灯回路)
  ・回路図の書き方
  ・ヒューズ、温度ヒューズ、ブレーカー、ノーヒューズ・ブレーカー、サーキット・プロテクター、サーマルリレー
  ・バッテリー(電池)の容量
  ・倍電圧整流回路
  ・アナログとデジタル
  ・半導体 (導体、半導体、絶縁体) 




A01
「電池・スイッチ・電球」の基本回路
 「理科」の実験でやったような・・・ 勉強はやっぱり「基礎」から始めたほうがえぇやろ。
しかし、小学校の理科では教えてもらえん事を、ちょこっと追加しておこう。

 電池、スイッチ、豆電球を電線でつないだ実験回路。 (豆電球は[図1]のようにフィラメントがあるタイプ。)
 スイッチは切れているから豆電球も消えている。 (右は回路図)

[図1]


[図1-1]   
 電池は市販の「単一乾電池」。  回路図では電源(電池)を「E」、スイッチを「S」、電球を「L」で表すことがある。
電気を使う側(ここでは電球)のことを「負荷」という。

 スイッチを入れると豆電球が点く(つく)。 (「点灯」という。)
正確にいうと、豆電球の中の金属のフィラメントが熱せられて高温になり、その結果人の目に見える光が発生する。

[図2]

[図2-1]   
 このとき回路図で右回りに、電池の上側、プラス(+)側から赤の線を通りスイッチを通って、豆電球から青の
線を通り電池のマイナス(−)側へ電気が流れる。 これを「電流」という。
この「電気の流れ」の逆方向は「電子の流れ」だ。
なぜ、いつからこうなって、逆方向の流れがあるか? これは自分で調べてくれ。その方が勉強になるだろう。


 ここで「電圧」の話もしておこう。 「電気の圧力」のことで、簡単にいうと電子が移動するときの圧力。
といっても、電圧の逆向きだから「電子の圧力」は「電子の引く力」か? つまり「電子の引力」か???
おもしろいけど、難しい変な話になっていく。(しかし物理的な話になっていくと間違いではないだろう・・・)
やはりここは「マイナスの電子の圧力」にしておこう。

電圧をはかるときに使う単位は「ボルト」。 大文字の「V(ブイ)」を使う。
例えば、単一乾電池は1.5V、家庭の電気は100V。
上の回路に使う豆電球(ランプ)は、2.5V用でも3V用でもいいだろう。
 今は、LED電球は使わない。 LEDは後で → LEDの使い方(LED点灯回路)
  (「LED電球」は「LEDチップ」と電子回路を組み込んだ「電球」のこと。)

電流の単位は「アンペア」、大文字の「A(エー)」を使う。

 
フィラメント
 電球の中にある、電気を流すと高温になり光を出すもの。
電球も発明した有名な「エジソン」は、日本の京都の竹を炭にしてフィラメントに使った。




A02
電池の直列接続と並列接続
 電池を3個つなぐとして、つなぎ方には直列接続と並列接続がある。
 (電池は市販の「単一乾電池(電圧1.5V)」とする。)


直列接続  (電圧は積み重ねた分の1.5V×3個=4.5Vとなる。)
         なぜ電圧が3個分になるか? それは電子が後ろから押されるから・・・圧力が高くなる・・・
         これを上の豆電球へつなげば明るいが、直ぐ電球が切れるだろう。


[図3]
4.5V


3個分を書いた記号に
電圧4.5Vと記す。
4.5V


1個分で書いた記号に
電圧4.5Vと記す。
[図3-1]

 興味がある人は参考にして下さい。 → 電池を使った「電源装置」



並列接続  (電圧は1.5Vのまま。)

[図4]
1.5V


3個分を書いた記号に
電圧1.5Vと記す。
1.5V


1個分で書いた記号に
電圧1.5Vと記す。
[図4-1]

 電池の記号の1つ分が1.5Vとは限らない。 記号で表すのは極性だけで、電圧は記号の近くに書く。





電池の種類
乾電池(充電はできない)
  1.5V、3V、9V・・・
大きさ、かたち

 単1形、単2形、単3形、単4形、単5形・・・
 006P形(角型)、ボタン電池・・・
 
充電地
  1.2V、2.4V、3.6V、7.2V・・・
  




A03
直流(DC)と交流(AC)
 電池の電圧は一定で変化しない直流。 家庭のコンセントは交流。


直流 DC
  電池の電圧は一方向で変化しない。

[図1]と同じ


[図1-1]と同じ



交流 AC
  家庭で使う電気は、電圧が滑らかに変化し反転を繰返している。 (このページ下の図6・図23を参照)
  1秒間に西日本が60回、東日本は50回変化する。(直流と違い、変化の途中で電圧が0Vになる時がある。)
  (1秒間に反転する回数を「周波数」という。詳しくはこちら

[図5]
 回路図の記号は電源が違うだけだが、実験に使う部品は違う。
 家庭のコンセントはAC100V。だから感電しないよう気を付けよう。 初心者は扱わない方が良い。
 
交流は、時間と共に電圧が徐々に変化している。

右は理想のAC100Vの電圧波形(繰り返しの1回分)

波形自体は数学のSIN(サイン)波になっている。
一番高いピーク電圧は141.4V(黒線)。
100V(赤線)の高さはこの波の「実効値」。
青線の90.1Vは波の「平均値」。

100Vと言っても、「ピークtoピーク(上下の最大)」電圧差は
280Vを超えている。 約3倍にもなる。

「実効値で100V」というのは、電圧だけではではなく電流も
計算に入れた「電力」で100V分の働きをするということ。
最大電圧は、実効値にルート2(1.41421356・・・)を掛けた値。

  縦軸は電圧、横軸は時間
[図6]




A04
単相交流・単相三線式(配線)
 家庭のAC100Vに「単相三線式」というものがある。
「単相」だけど3本の電線で配線して電気を伝えている。
上と下はそれぞれAC100Vで、両方でAC200Vになる。100V用の器具と200V用の器具が使えることになる。
(単相を一相と言っても間違いないと思うが・・・)

 下の回路図の黒矢印は、電流の向きと量を表す。


[図7-1]

 
上側と下側に同じ負荷を接続したとき。
 (中央の電線には電流が流れない。)


[図7-2]

 
上側だけに負荷を接続したとき。


[図7-3]

 
上側と、下側に上側の半分の負荷を接続したとき。


[図7-4]

 
200V用の負荷を接続したとき。


上の説明でピンとこない人は下の説明でどうだろうか・・・
 (それでも・・という人は、AC100V電源を、上が+の電池に置き換えて、直流で考えてくれ。)


 
[図8-1]
 
2種類のAC100Vをそれぞれの
負荷に供給する時、4本の線が
必要だ。

 
[図8-2]
 
4本の線の内、下の2本の線を
共通にして全部で3本にする。

しかし、この3本(3線)で送れる
電圧はAC100Vだけだ。

良いところは、赤が60Hzで
青が50Hzということは出来る。
この場合「2相3線式配線」と
呼んでも良いだろうか・・・


 
[図8-3]
 
今度は、AC電源と負荷の並び方
を左の図の様に上下に分けて
みる。

4本の線で伝える時は[図8-1]
と同じだ。(図の書き方違うだけ。)

 
[図8-4]
 
上の図の4本の線の内、中の2本
の線を共通にして3本にする。

そうすると、AC100Vを赤青それ
ぞれの負荷に供給出来る事は
変わりない。

赤と青の負荷特性が同じ場合、
中央の線には電流が流れない。

この時一番上の線と一番下の線の
間がAC200Vになる。




A05
三相交流
 工場などで使われる交流に「三相交流」がある。 3本の電線で3つの波を伝えている。
  (以下の説明での条件は、赤青黒の電圧と周波数及び負荷特性は同じとする。)
 
 [図9-1]は1Hz分の長さだ。(赤線に注目)
数学のSIN波の角度で0°〜360°になる。
言い換えると1Hz分が1回転分になっている。

青の線と、黒の線は均等に右へずれている
ことが分かる思うが、SIN波の角度で表すと
120°のずれだ。
ちょうど3分の1回転ずれている。


[図9-1]
 
縦軸:電圧(電流)
横軸:時間





 右の図を見て分かる通り、三相は単相を
3つ組み合わせたものだ。

3つの波を伝える為には6本の線が必要と
考えられるが、[図9-2]の中3本を1本の
共通線とし、全部で4本線で良いことになる。

更に流量を考えてみると「共通線の1本は
プラスマイナスゼロだ」と気づく。
つまり、共通線には電流は流れない。
流れない線は「不必要」となる。

だから3本あれば3つの波を伝える事が出
来る。


[図9-2]
 
 
 右の[図10]のタイミングチャートで、緑線
の時(赤の波形が最大)は赤から出た電流
は、青と黒に半分ずつ戻っていく。 回路図
の3本の中心は、それらの電流の合流点に
なっている。
 
 「三相200V」交流は、どれかの電線2本の
実効電圧が200Vである。

[図10]


 負荷側での接続を考える。
三相交流には[図11]の2通りの接続方法が
あり、左は「スター接続」、右は「デルタ接続」
という。

 (「デルタ接続」で、青と黒が同じ電流の時、
下の負荷には電流は流れない。)




[図11]




 


 下は同じ電源に、スターとデルタの負荷を接続した図。

      

[図12]


三相交流は3本の電線で伝えているが、この内1本が切れた状態を「欠相」と言う。


 勿論、[図13]の様にデルタ接続電源も
あり得る。


[図13]




A06
交流の電圧を変える「トランス」、交流を直流にする「ダイオード」
 家庭のコンセントから直接実験に使うには電圧が高すぎて危険。 AC100Vを低くし感電しないようにしよう。
そこで、「トランス(日本語で変圧器)」を使う。
 
トランスで電圧を変えられるのは交流だけで、直流では使えない。
 
ここで紹介するトランスは、一次側と二次側がつながっていないコイルの巻き方から「複巻」型と呼ぶ。
 
トランスの一例



AC100V用トランス
(12V、16V、18Vの出力)

[図14-1]

 
記号



左側が100V入力。(一次側ともいう)
右側が出力。(二次側ともいう)
    二次側の一番下が0(共通)、二番目が12V、
    三番目が16V、一番上が18Vの出力になっている。

[図14-2]

右は家庭のコンセントのAC100Vからトランスで電圧を 下げてランプを点灯するようにした回路図。


AC100V       AC18V   ランプは18V用


[図15]

 トランスは直流では使えないが、電圧を変えた交流を「ダイオード」を使って直流に変えることは出来る。
交流を直流にすることを「整流」という。 ダイオード(日本語で整流器)は電流が一方向にしか流れない物だ。
図16-1の左側を「アノード」、右側を「カソード」といい、電流はアノードからカソードに流れる。
何にでも「制限」がある。 ダイオードにも流してもいい「許容電流」があり、それを超えるとダイオードが壊れる。

 逆の電圧(右側のカソードからアノードに電流が流れる方向)を加えても、微小電流が漏れるだけ。
更に電圧を上げていくと、ある電圧で大量に流れるが、そのときはダイオードが壊れるときだ。
この壊れる手前の逆電圧を「耐圧」「逆耐電圧」「逆最大電圧」とかいい、AC100Vで使う場合は、回路にもよるが
150Vか300Vは必要となる。([図6]参照)

 ダイオードの記号
 (下は新しいJIS記号)

   

   

    [図16-1]
4つのダイオードを組み合わせたものを「ブリッジ・ダイオード」という。
略して右のように書くこともある。

[図16-2]


 一般整流用ダイオードの一例(3種類)
 
直径2〜10mm






[図17]
3〜4cm角
接続はタブ端子か
半田付け



内部回路

[図18]
15〜20mm角
接続は半田付け



 内部回路は
左と同じ

[図19]




大きいダイオードには
固定用のネジ穴がある。



【タブ端子】
 (専用カバーがある)


[図20]
 
 もっと大きなサイズで、電極の端子をボルトで締め付ける様なものもある。




 次は、ダイオードを接続した回路
右は、上の[図15]にダイオードを1つ入れた回路。
ダイオードで右方向しか電流が流れないので、
ランプの明るさは、[図15]の約半分になる。
この状態の整流を「半波整流」という。
AC100V       AC18V   ランプはAC18V用

[図21]
 
右は、ブリッジ・ダイオードを入れた回路。
ランプの明るさは[図15]とほぼ同じ。
この状態の整流を「全波整流」という。

[図22]


交流電圧波形と整流した波形

 交流の波が1秒間に繰り返す回数を
「周波数」という。
単位は「ヘルツ(Hz)」。
(ヘルツは人の名)

 一般家庭に供給されている電気は、
西日本では60Hz、東日本は50Hzに
分かれている。


 交流から直流への変換はダイオード
だけでも出来るが、その逆の直流から
交流へは「インバーター」という装置を
使い変換してやる。
   交流波形



   半波整流の波形



   全波整流の波形

[図23]





A07
コンデンサー(C)と抵抗(R)、直列接続と並列接続
 電気エネルギーを蓄えるものに「コンデンサー(コンデンサ)」というものがある。「バッテリー(日本語で蓄電池)」
でも同じく電気を蓄える働きをするが、一口に言って溜め込む電気の量(容量)が桁違いに多いのがバッテリー。 
コンデンサにも容量が大きい物があり、それを「スーパーキャパシタ」と呼ぶ。
もちろんそれぞれの材料構造も違う。

電気を蓄えることを「蓄電」または「充電」という。

コンデンサーは「どれだけの電気エネルギーを蓄えることができるか」という能力、容量を表すのに「ファラッド
(大文字のF)」という単位を使う。

 それに対し、どんどん電気エネルギーを熱エネルギーに変換していくのが「抵抗」だ。 ”変換”というと大げさ
だが、ただ単に電気エネルギーを消費しているだけだ。
抵抗の能力?(特性のほうがいいかも)は、「どれだけ電気が流れるのを邪魔できる(抵抗する)か」ということだ。
正確には「電気抵抗」といい、単位は「オーム(ギリシャ文字の大文字オメガΩ)」を使い表す。
(逆に「どれだけ電気が流れ易いか」という「導電率」考え方もある。)
コンデンサの記号

        
単位はファラッド[F]

[図24]
抵抗の記号
(右は旧JIS)
    
単位はオーム[Ω]

[図25]

 コンデンサーに充電できれば、上の[図23]の整流した波形をもっと滑らかにできるはず、と考えるはず。



AC100V      AC18V  まだAC18V用でもえぇかも。 



   下のランプはDC24V用。  


[図26]
 
整流後にコンデンサー

[図26]の回路での波形。

 オレンジの線がコンデンサーを追加
したときの波形。


コンデンサーの容量が大きいと、オレ
ンジの線の右下がり量が少なくなり、
電気を消費するランプを外せば、一番
高い点で波形が安定する。
そのときの電圧は25.4V。
   半波整流の場合 (0Vにはならない。)



   全波整流の場合 (多少の上下は残る。)


[図27]


ここで、ランプについて考えてみる。
 ランプは電気が流れると光エネルギーを出す。
同時に熱も出る。 電気エネルギーの大部分は熱エネルギーとなって放出されている。

ランプは「豆電球の中の金属のフィラメントが熱せられて高温になり、その結果人の目に見える光が発生」する
のだから、100%抵抗の成分とみなしてもいい。  [図1-1]のランプを抵抗に置き換えた回路が下の[図28]  
 しかし厳密にいうと、ランプが消灯しているとき
と点灯中のフィラメントの抵抗値は違う。

消灯中は抵抗値が低い。
つまり、スイッチを入れた瞬間は電流量が多い。

点灯中は抵抗値が高くなり電流量は少なくなる。



[図28]

(エコなLEDランプでも光エネルギーとの比率が違うだけで熱は出る。最も効率の良い発光体は蛍などの生物か。)

コンデンサと抵抗の直列接続と並列接続
 コンデンサも抵抗も、それぞれ色々なつなぎ方がある。 まず、単純な直列接続と並列接続。

コンデンサーの並列接続の場合

C=C1+C2+C3
コンデンサの直列接続の場合

C=1/(1/C1+1/C2+1/C3)


抵抗の並列接続の場合

R=1/(1/R1+1/R2+1/R3)
抵抗の直列接続の場合

R=R1+R2+R3


例えばR1=200Ω、R2=500Ω、R3=1KΩとする。
全体の抵抗R=1/(1/200+1/500+1/1000)
       =1/(0.005+0.002+0.001)
=1/0.008    
=125Ω     

「コンデンサの並列」と「抵抗の直列」は、それぞれの和(足し算)。
「コンデンサの直列」と「抵抗の並列」は、それぞれの逆数を加算したその逆数。





次は抵抗の直並列接続の場合 (式の計算順序 1:カッコ内 2:掛け算、割り算 3:足し算、引き算)

R=R1+1/(1/R2+1/(R3+R4))

R=R1+1/(1/(R2+1/(1/R5+1/R3))+1/R4)


宿題
右の回路の全体の抵抗値を求める計算式は?

 



コンデンサの種類  (問題:この中に、数値の換算で一ヶ所間違いがある。 それはどこか?)

 コンデンサには電池のように+−の極性があるものと、交流回路に直接接続できる極性の無いものがある。
主なコンデンサの種類と特徴  (「m・μ・n・p」については下の「単位」[図32]を参照)
有極性 アルミ電解・コンデンサ 中容量〜大容量(μF〜mF)
 どちらかと言えば音波の低周
波用
昔から、容量を表す位取りは「pF」
か「μF」の二種類だ。
20mFでも20000μFと表す。
「nF」も使わない。
「1nF」は「0.001μF」か「1000pF」。
最近は容量が大きくなって「F」で表
す物もある。
(気を付けよう:電解コンデンサは定 格電圧を超えると爆発するかもしれ ない。)

プリント基板用の小型チップコンデン サもある。
タンタル電解・コンデンサ 小型中容量(μF)
 アルミ電解より約100倍高い周 波数までも使える。
無極性 セラミック・コンデンサ
マイカ・コンデンサ
フィルム・コンデンサ
小容量(pF〜nF)
 高周波数、高電圧でも使え る。
オイル・コンデンサ 小中容量(nF〜μF)、高電圧


数系列  容量の例
1.0  1pF、10pF、100pF、0.001μF、0.01μF、0.1μF、1μF、10μF・・・10000μF
1.5  1.5pF、15pF、150pF、0.0015μF、0.015μF、0.15μF、1.5μF、15μF・・・
2.0  2pF、20pF・・・200μF・・・
2.2  ・・・22pF・・・2200μF・・・
3.3
4.7
5.6
6.8
8.2

 コンデンサの表示例
 電解コンデンサ「μF」の場合は、そのまま「μF」で表記してある。
 小型の無極性コンデンサの場合は「pF」を基準としての表記になる。
   数字2桁以内はそのまま「pF」
   数字3桁は指数表記になる。
   「332」:33×10の2乗=33×100=3300pF
   「101」:10×10の1乗=10×10=100pF
   「104」:10×10の4乗=10×10000=100000pF=0.01μF
   「563」:56×10の3乗=56×1000=56000pF=0.056μF

 数字の後に、容量許容範囲を示す記号があるかもしれない。 
F ±1%
G ±2%
H ±3%
J ±5%
K ±10%
M ±20%
N ±30%
[表記例]
 332K
 563J
(この他にもある。)



抵抗の種類

 抵抗に「極性」はない。
主な抵抗の種類と特徴  (「W」については下の電力と、[図35]を参照)
炭素皮膜
 (カーボン)
酸化金属皮膜
金属皮膜
1Ω〜100MΩ
(大体この範囲で市販されている。)
 抵抗値はカラーコードで表す。
小形〜中形
 およその長さ5mm〜50mm
(1/8W〜3W)
プリント基板用のチップ抵抗(角型と円筒型)もある。
 およその長さ2mm〜5mm
(1/16W〜1/4W)
巻線
ホーロー
セメント
0.01Ω〜
 抵抗値は数字で書いてある。
中形〜大形
 およその長さ30mm〜
(3W〜)


抵抗値表   (誤差=許容差)
(もっと精度のいいE96±1%、E192±0.1%、±0.5%もある)
[抵抗値の例]
2桁の数に10の倍数を
掛けて抵抗値を表す。
E24シリーズ
誤差±5%、±2%
E12シリーズ
誤差±10%、±5%
E6シリーズ
誤差±20%
1.0 1.0 1.0 10Ω、100Ω、1kΩ、10kΩ
1.1
1.2 1.2
12Ω、12kΩ、1.2MΩ
1.3
1.5 1.5 1.5 1.5Ω、15Ω、150Ω
1.6
1.8 1.8
180Ω、1.8kΩ
2.0
2Ω、200Ω、20kΩ
2.2 2.2 2.2 22Ω、2.2kΩ、220kΩ
2.4
2.7 2.7
270Ω、2.7kΩ、2.7MΩ
3.0
3.3 3.3 3.3
3.6
0.36Ω、36kΩ、360MΩ
3.9 3.9
4.3
4.7 4.7 4.7
5.1
5.6 5.6
6.2
6.8 6.8 6.8
7.5
8.2 8.2
9.1


カラーコード表 抵抗値を表す例
(抵抗の端から、第1、第2、第3、第4数字。)
許容差
抵抗値は、第1数字と
第2数字はそのまま
並べる。

それに「0(ゼロ)」を第3
数字の数だけ追加する。

(第5数字がある場合は、
第1数字〜第3数字をその
まま並べて、4数字の数
だけゼロを追加する。)

茶・赤・黒・金
1・2・0・±5%
12Ω±5%

黄・紫・緑・銀
4・7・5・±10%
4700000±10%
4.7MΩ±10%
±1%
±2%
±0.5%
±0.25%
0.1 ±5% 第4数字で許容差を表す。第4数字が無いE6シリーズの場合は±20%
精度のいいものは、第5数字が許容差。(第4数字が0の数。)
0.01 ±10%
この「カラーコード」は電線の番号を表すのにも使われている。 





A08
「オームの法則」と「単位」
 電気を使う物を作ろうとしたときには、電圧・電流の計算が必要になる。
電気の三要素「電圧・電流・抵抗」の関係を計算する式、「オームの法則」がある。(オームは人の名)
 
「オームの法則」
要素 記号 基本単位
電圧 V (ボルト) E = I ・ R
電流 A (アンペア) I = E / R
抵抗 Ω (オーム) R = E / I
(式の・は掛け算、/は割り算)
[図29]

左の式をまとめるとこうなる。
(IとRは左右どちらでもいい)



[図30]
 右のマークみたいな「丸にE・I・R」は覚えるべし!
上側の「E」を知りたいときは下側の「I」と「R」を掛け算する。(横は掛ける)
「I」は「E」を「R」で割る。 「R」は「E」を「I」で割る。(上下は分数)


左の回路で計算例を示そう。

 条件
  E=10V
  R=5Ω

 電流値 I を求める。
   I = 10V / 5Ω
    = 2A


[図31]


「単位」
 ここで雷(かみなり)の話もしよう。
夏によく聞くのだが、「雷で電話とテレビと、買ったばっかのパソコンが壊れた!」。 毎年聞くような・・・
雷の非常に高い電圧で壊れる。 機器の内部を見てみると、時々1mm〜3mmのガラスの破片の形をした、黒い
プラスチックのようなものを見る。 ICなどのモールドが雷で破裂して壊れた破片だ。
雷の電圧は2000000Vから200000000Vあるといわれている。 これではゼロが続いて「よーわからん」。
日本の位取りで言えば「200万Vから2億V」になる。 日本で分かり易くても、世界では「よーわからん」だ。

 そこで世界で共通な単位の位取り、「国際単位」があるから「覚えるべし!」にしておこう。
「ミリ・リットル」、「キロ・グラム」など小学生でも使っているものもある。「メガ、ギガ、ナノ」も聞いたことがあるだろう。
「リットル」は体積、「グラム」は重さの単位である。  電気の単位でも同じ使い方でよい。
3桁ごとに位取りの単位が変わっていく。
国際単位の位取り(接頭語)

「メガ」より左は大文字、「キロ」以下は小文字で表す。
「キロ」を大文字の「K」で表してあるものもある。
エクサ ペタ テラ ギガ メガ キロ
000 000 000 000 000 000 000
ミリ
マイ
クロ
ナノ
ピコ
フェ
ムト
アト
μ
000 000 000 000 000 000

[図32]
 中央にある小数点の位置に単位をおく。 例えば、「10000V」は「10kV」、「0.01A」は「10mA」になる。
エクサ「E」の上はゼタ「Z」、その上がヨタ「Y」。  アト「a」の下はゼクト「z」、その下がヨクト「y」。

「ゼロ」が多い雷の電圧を表すと、2MV〜200MVというとこだ。
電気の速さは光と同じで1秒間に地球7周半、約30万km。 つまり毎秒300Mm(メガ・メートル)。
0.000000001秒(1n秒)間に光が進む距離は0.3m(メートル)。 300mm、30cmでもいい。

 (こういう説明のほうが初心者、または一般には分かり易いと思うが。)



A09
電力、電力量

電力
 字を見て分かる通り「電気の力」だ。
家庭で使う電気器具などにも、500ワットのレンジとか、60ワットの電球というものある。
「ワット」も人の名前で、電力の単位になっている。 大文字の「W」で表す。 500W、60Wになる。
 
計算式は、電流と電圧を掛けたもの。

電力 P [W] = E [V] ・ I [A]



 「オームの法則」[図29]の式から

 「E = I ・ R」を P=E・I に代入すると

電力 P [W] = R [Ω] ・ I [A] ・ I [A]
→    
 「I = E / R」を P=E・I に代入すると

電力 P [W] = (E [V] ・ E [V] )/ R [Ω]
 
 


左の回路で計算例を示そう。

 条件
  E=10V
  R=5Ω

 電力値 P を求める。
  P = ( 10V × 10V )/ 5Ω
    = 100 / 5
    = 20 W


[図33]

 抵抗には「許容電力」がある。(下の[図35]参照) 上の回路では20Wという電力が熱になり、熱くなっていく。
温度が上がり500℃とか800℃になってもいいだろうか。 「この電力までは壊れない」というのが「許容電力」だ。
ちなみに、最近の電気回路では20W以上もの熱を出す抵抗は滅多に見ない。 電子回路では大きくても1〜2Wだ。
抵抗に限らず、温度を下げるための「放熱」を行うようになっているものがある。


 よく「1Wの電力は、どのぐらい?」と質問される。 要するに、「どのぐらい熱くなるか」が知りたいわけだ。
体感できるものでいいものがある。  小型電球で100V5Wの「ナツメ球」、ちょっと熱くなって40W電球、もっと
熱い100W電球。  40W電球ぐらいになると長くは持っていられない。
温度の高い物では、ボールペンのキャップより小型で15W〜20Wの半田ごての先は300〜400℃にもなる。


 電気の力が分かりかけたところで、その「力」の時間との関係にも触れておこう。
例えば、200リットルの水が入るバスタブ(お風呂)に、2時間かかって一人でバケツで水を運んで一杯にしたと
する。 同じ場所から水を30Wの電気ポンプで汲んだら20分で終わった。 そうすると「一人」はポンプの何Wに
なるか?
    この答えは、自分で計算して出してくれ。


 「ジュール熱」については、「電気の基本」より「熱の基本」の話になりそうだから、また別な機会にしよう。



電力量

 「電気の力」を「どのくらいの時間」、例えば「800ワットのオーブン」を「2時間」使えば、電気エネルギーの量
(電力量)はどれだけか。

 電力量は、電力「W」と時間「h」を掛け合わせて、「Wh」(ワット・アワー)で表す。

「800ワットのオーブン」を「2時間」の場合は800×2=1600で、「1.6kWh」になる。
毎月、家庭へ電力会社から届く「使用電力量」の数字はこういうことを意味する。






A10
LEDの使い方(LED点灯回路)
 電子部品の「LED」は米粒より小さなもの。  今では「青色」も普通になり、虹の色も白色も使える。
LEDは、豆電球のように電池に直接つないではいけない。 電圧次第ではあっと言う間に壊れる。
しかし「LED電球」は別だ。(「LED電球」の中には、電子部品の「LED」とその点灯回路が入っていてる。)
 
ここでは基本的なLED点灯回路の二つを紹介しすることにしよう。

【抵抗を使用する場合】
 左の回路のようにLEDはダイオードであるから、基本的に
直流で一方向に電流を流して点灯(発光)させる。

 LEDも普通のダイオードと一緒で、ある電流 I が流れた
ときは「順電圧」VLが発生する。
この「順電圧」より高い電圧の電源に直接接続したときは、
大きな電流が流れて、「プチ!」か「パン!」だ・・・多分・・
鼻が利く人であれば「香り」も楽しめることだろう。

そうならないように、抵抗を入れて電流を制限する。
  抵抗の電圧を計算 VR = E − VL
  抵抗値を計算   R = VR / I 


例えば、電源とLEDの特性が次のようであったとする。
  電源電圧:E=24V
  LED電圧:VL=2V
  LED電流: I =10mA(0.01A)

  (実際に自分でLEDを使うときは特性を調べて計算する。)


[図34]

VLを順電圧、順方向電圧、定格電圧ともいう。
I を順電流、順方向電流、定格電流ともいう。


これもLEDの記号。

  抵抗:R=(24−2)/0.01=2200
  つまり、抵抗値が2.2KΩのものを使えば良い。

 忘れてならないのは、抵抗からの発熱で煙りが出ないか、ということだ。
火事にならないよう電力の計算もしておこう。 電力P=E・I だから、22V×10mAで220mW(0.22W)だ。
抵抗の許容電力で、長時間の点灯だと0.25W型はぎりぎり、余裕のある0.5W型の方がいいだろう。

抵抗の許容電力 (これらの他にもある)
1/6W
0.167W
(6分の1W)
1/4W
0.25W
(4分の1W)
1/2W
0.5W
(2分の1W)
1W 2W 3W 5W 10W 20W 30W 50W
 
 [図35]


【定電流ダイオードを使用する場合】
 電流を制限するものに「定電流ダイオード」という便利な物があ るから、ここでも扱ってみる。

 電流は定電流ダイオード(CRD)の特性で決まる。
これのいいところは、電源電圧が変動しても電流が変化せず、
LEDの明るさが変化しないことだ。

LEDの電流特性と、CRDの電流特性が合えば図のように直列接 続するだけでいい。

【許容電力(許容損失)についての注意】

 定電流ダイオードも抵抗と同じく「許容電力」がある。
[図36]の「」と「VD」を掛け合わせた電力が、CRDの
許容電力以内で使用しなければならない。

例えば、CRDの定格電流が10mA、許容損失が300mW
であるとき、VDは最高30Vまでになる。 ( VD = P / I )



[図36]



A11
回路図の書き方
 回路図は左から右へ、上から下へと電気信号が流れるように書くのが原則。(左上から右下へ)


 [図37]
だけど、うまくいかないときもある。
その時は、臨機応変に・・・・でいいだろう。

「分かり易く書け」ということ。




A12
ヒューズ、温度ヒューズ、ブレーカー、ノーヒューズ・ブレーカー
サーキット・プロテクター、サーマル・リレー
 電気回路に設計以上の電流が流れて、回路の損傷、また火災にならないようにしなければならない。
ヒューズ
 ヒューズは過電流で溶断し電流を遮断する。
再び電流を流そうとするときは、切れたヒューズを新品に交換しなければ
ならない。

家庭で使う電気100Vには、昔から「ヒューズ」が使われてきた。 今でも
古い家屋にあるし、まだ工場などの200Vでは多く使われている。
大きなヒューズには様々な形がある。

電気機器などの中には「ガラス管ヒューズ」が使用してある。
一般によく見るのは、長さ30mm直径6mmと長さ20mm直径5mmのもの。

 




[図38-1]
温度ヒューズ
 ある温度になると切れるヒューズ。
熱を出す電気器具の中に入っている。
家電製品でいうと、電気こたつ、ヒーター、ドライヤー、電気ポット、電気炊
飯器などなど・・・  形状には様々ある。
 

[図38-2]
ブレーカー (ブレーカ)
 ヒューズと違い、過電流でスイッチが切れる構造だから、再び電流を
流そうとするときには、切れたスイッチを入れるだけでよい。

今は家庭の配電盤にはブレーカーが使用してある。
ブレーカーの形状には様々ある。


漏電ブレーカー (漏電ブレーカ)
 過電流で切れるブレーカーに、「漏電」を検知して切れる機能が
追加されたもの。
漏電
 読んで字の如し・・・電気が漏れる事
  「漏電」は家庭の100Vや工場の200Vなどで使う言葉。


サーキット・ブレーカー (サーキット・ブレーカ)
 日本語に直訳で「回路遮断器」になろうか・・・
働きは、上のブレーカと同じ。


ノーヒューズ・ブレーカー (ノーヒューズ・ブレーカ)
 頭文字をとって「NFB」と略す。
名前から「ヒューズ」は使用してない、ということがわかる。 
つまり上の「ブレーカー」と同じもの。
 
 



[図38-3]
サーキット・プロテクター (サーキット・プロテクタ)
 名前から分かるとおり「回路を保護」する物だ。
そうすると、「ヒューズ」「ブレーカ」なども含まれてしまうのだが・・・
一般のブレーカーより小電流で高速で遮断できる。



 ブレーカー、サーキット・プロテクタには、過電流などで電路(電気回路)
が切れたときに、そのことを外部に知らせる「補助接点」が付いたものがある。  「補助接点」は、「1a1b」または「1c」のどちらかがある。


[図38-4]




サーマル・リレー
 名前で「熱を伝える」となる。
内部を見ると、入力と出力の間にはヒータがある。
電流が流れるとヒータが熱くなり、その熱でバイメタルがスイッチを切り替え
て外部に伝える。  つまり、電流値を熱で検知しそれを外部に伝えるだけ。
遮断は外部の電磁開閉器などで行う。
遮断する電流の調整ができる。
主にモーターの保護用。

 工場などの交流3相電源で動くモーターは、過電流保護だけでは保護で
きない。  3相電源は3本の電線で電気を伝えるが、モーター回転中に
その内1本だけが切れた場合の保護が必要になる。(そのままモーターを
回し続けると高熱が出る。やがてモーターから異臭と煙が出て、モーター
は死ぬ。)
それを防ぐ「欠相保護付き」がある。
この機能はモーター用ブレーカにもあるものがある。


[図39]





【バイメタル】
 熱膨張率の異なる2つの金属板を貼り合わせた物。
バイメタルを加熱すると「反り」が見られる。





A13
バッテリー(電池)の容量
 「バッテリー(電池)がどれだけ持つか?」
大きさが小さい割りに長く使えるバッテリー(電池)は性能が良い。
どれだけの電気を蓄えているか、電気の「量」の表し方とその意味をちょっと勉強しよう。
 
 充電して使う充電池、車のなどバッテリーには「Ah(アンペア・アワー)」と書いてある。
どれだけの量(A)をどれだけの時間(h)、流すことが出来るかを表す。

 例えば、100%充電してある、1.2Vの単三型充電池に「2500mAh」と書いてあるとする。
それを500mA(0.5A)で使えば、5時間使用できる。 2倍の1A流して使うと、半分の2時間半で終わる。

車の12Vのバッテリー容量は大きい。
60Ahであれば1Aで60時間、4A流しても15時間、10Aでも6時間も使える。

トラックなど大型車になると24Vのバッテリーだ。
これでも、上の12Vのバッテリーと同じく60Ahであれば1A流して60時間、4A流して15時間ということは同じだ。

しかし、蓄電した電気エネルギー量(電力量)は「Ah」ではなく、電圧「V」も計算に入れ「VAh」でなければならない。
VAh=Wh
 






A14
倍電圧整流回路
 交流を直流にするにはダイオードを使う。 交流電圧の1.4倍の直流電圧が得られる。(ルート2倍)
下の図はその事を表した回路図で、出力にコンデンサを接続して出力電圧が安定するようにしてある。
 
 
← 交流の半分だけを直流にする「半波整流回路」
[図40-1]
← 交流の上下半分ずつ直流にして、直列にして出力する「倍電圧整流回路」
   2倍の電圧が得られる。
   (この回路はコンデンサが無いと動作しない。)
[図40-2]
この「倍電圧整流回路」の応用で、3倍以上の電圧を得る回路もある。








A15
アナログとデジタル (アナログ信号とデジタル信号)
 よく聞かれる質問に「アナログ信号とデジタル信号の違いは?」がある。

アナログは、状態がなめらか(徐々)に変化するもの。
デジタルは、状態が一瞬に変化するもの。

信号の違いでいうと、下の図のようになる。
 
 信号レベル
 時間
  [図41]   【アナログ信号】
 交流も規則正しいアナログ信号だと言える。
信号レベル
 時間
 [図42-1]   【デジタル信号】
信号レベル
 時間
 [図42-2]   【デジタル信号】
デジタル信号は一瞬に状態が変化するので、下のように書くのが良いかもしれない。
信号レベル
 時間
 [図43-1]   【デジタル信号】
信号レベル
 時間
 [図43-2]   【デジタル信号】
 
 
 ここでデジタル信号について考えてみよう。
デジタル信号は本当に一瞬にしてレベルが変化しているのか。
一見して、そう見えるだけで実はアナログ信号だ。 単に、レベルの変化が段階になっているだけ。

デジタルICの入出力でも、立上り時間や立下り時間という時間が数ナノ秒(nS)かかる。
例えば、立上り時間10nSの電圧が0.5Vから4.5Vに直線的変化する途中の5nS時点では2.5Vだ。
つまり、どんな信号もフツーのアナログ信号と見ることができる。







A16
半導体 (導体、半導体、絶縁体)
 ここで取り上げる「導体」は、電気を通す「電導体」のことだ。
絶縁体(不導体)は電気を通さないもので、半導体は、「導体」と「絶縁体(不導体)」の中間のもの。

「半導体」は下の物理の元素周期表でいうと、7種類(B・C・Si・P・Ge・Se・Te)である。
元素周期表
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18
1 H
He
2 Li Be
B C N O F Ne
3 Na Mg
Al Si P S Cl Ar
4 K Ca Sc Ti V Cr Mn Fe Co Ni Cu Zn Ga Ge As Se Br Kr
5 Rb Sr Y Zr Nb Mo Tc Ru Rh Pd Ag Cd In Sn Sb Te I Xe
6 Cs Ba *1 Hf Ta W Re Os Ir Pt Au Hg Tl Pb Bi Po At Rn
7 Fr Ra *2 Rf Db Sg Bh Hs Mt Ds Rg Cn Nh Fl Mc Lv Ts Og


*1 La Ce Pr Nd Pm Sm Eu Gd Tb Dy Ho Er Tm Yb Lu

*2 Ac Th Pa U Np Pu Am Cm Bk Cf Es Fm Md No Lr
ちなみに・・・
 Nh(ニホニウム)は日本のグループが発見した元素。


「C」のカーボンは、最高級品は「ダイヤモンド」だ。
 
B ホウ素(ボロン)
C 炭素(カーボン)
Si ケイ素(シリコン)
P リン(ホスホラス)
Ge ゲルマニウム
Se セレン
Te テルル
 

もう一つの「半導体」は、「ダイオード」・「トランジスタ」等の「電気電子部品」の事をいう。
(元素周期表の半導体7種類の内数種と他の元素を少量含む合金及び複合体の製品。)
 
主な半導体製品の名称
整流ダイオード
発光ダイオード(LED)
定電圧ダイオード(ツェナーダイオード)
定電流ダイオード(CRD)
可変容量ダイオード(バリキャップダイオード)
PINダイオード
エサキダイオード
トリガーダイオード(ダイアック)

サイリスタ
トライアック(双方向サイリスタ)

バリスタ

トランジスタ
フォトトランジスタ
電界効果トランジスタ(FET)
Cds (光センサー)

ロジックIC (デジタルIC)
オペアンプ (アナログIC)
フォトカプラ
フォトリレー
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