フリーサーキット  モーターの正逆転で繰返し運動をするリレー回路(4種類) 007
 「フリー・ソフト」という無料のソフトウェアがある。
 「フリー・サーキット」という無料の電気回路があってもいいじゃないか。・・・・ということです・・・

記号 リレーのコイル           リレーの接点(スイッチの部分)

初心者にも分かり易いリレー接点の記号を使いました。
(JIS記号ではありません。)
  スイッチの基本をお勉強したい人は接点の基本(スイッチ、リレー)
「ノーマルクローズ」の接 点は、リレーが働いてい ない時(コイルに電流が 流れていない時)につな がっている接点です。
「ノーマルオープン」はリ レーが働くと、つながる 接点です。


  IC回路は → 設定時間でモーターを反転(正逆転)させるIC回路


@ モーターの正逆転で繰返し運動をするリレー回路 (運動範囲指定)
 「リミットスイッチ」で運動範囲を設定するタイプ。 (三相200Vモータ)



 

電源:AC3相200V
(以下の部品はAC200V用)
M:モーター(3相200V誘導電動機)
TA、TB:タイマーリレー
RA、RB:リレー(可逆型マグネット)
SA、SB:リミットスイッチ
R:リレー



反復運動をさせる範囲は、リミットスイッチSAとS Bで決定する。

タイマーTAとTBは、それぞれ反転する端でモー ターが停止する時間を設定する。
 (タイミングチャート太線部分)


左の回路図は、反復運動範囲の途中でモーター が停止していて、リミットスイッチSAとSBはどち らも動作していない状態を表している。

下のタイミングチャートは、この状態で電源を入 れ動作させたときのものである。


【モーターの回転方向】
RAがONの時:スイッチSBが入る方向に回転。
RBがONの時:スイッチSAが入る方向に回転。
 
タイミングチャート
タイミングチャートの見方
 ・左から右へ時間が進行します。
 ・線が下の場合は、切る(OFF)状態。
 ・線が上の場合は、入る(ON)状態。

 SW(スイッチ)、リレーは、接点が切り替わる動作時 間というものがあります。
(およそ0.005〜0.02秒)


TA、TBの太線部分はタイマーが動作中で、設定時間 になると出力接点がONになります。

  IC回路は → 設定時間でモーターを反転(正逆転)させるIC回路


A モーターの正逆転を繰し返すリレー回路 (時間指定)
 「オン・ディレー・タイマー」で運動時間範囲を設定するタイプ。 (三相200Vモータ)

 
「回路-1」のリミットスイッチをタイマーに変更した もので、反復運動時間の範囲は、タイマーT1と T2で設定する。

電源:AC3相200V
(以下の部品はAC200V用)
M:モーター(3相200V誘導電動機)
TA、TB、T1、T2:タイマーリレー
RA、RB:リレー(可逆型マグネット)
R:リレー

タイマーTAとTBは、それぞれ反転する端でモー ターが停止する時間を設定する。
 (タイミングチャート太線部分)


注意:T1の出力がONした時(リレーRの切り替 わり時)に、Rの「a接点」がONになり自己保持 状態になる前に、T1の「a接点」が切れてしまう とこの回路では反転動作が出来ない。
タイマーT1の電源が切れてからリレーRが自己 保持するまでは、T1の出力は保持されなけれ ばならない。
普通のタイマーリレーであれば、この時間は保 持されるはずですが、あまり高速なものでは動 作が成り立たない。
タイミングチャート
タイミングチャートの見方
 ・左から右へ時間が進行します。
 ・線が下の場合は、切る(OFF)状態。
 ・線が上の場合は、入る(ON)状態。

 SW(スイッチ)、リレーは、接点が切り替わる動作時 間というものがあります。
(およそ0.005〜0.02秒)


TA、TB、T1、T2の太線部分はタイマーが動作中で、 設定時間になると出力接点がONになります。



B モーターの正逆転を繰し返す回路 (時間指定)(フリッカ・タイマ使用)
 「フリッカ・タイマー」を使うと部品点数を少なく出来る。 しかも回路が単純になる。
制御回路


T:フリッカ・タイマー
TA:オン・ディレー・タイマー
TB:オン・ディレー・タイマー



直流小型モーター
TAとTBが同時にオンになると電流は流れない。




三相200V小型モーター




使用するタイマーの接点容量に注意。
モーターの始動時の電流は大きい。
また、反転時に電流が切れる時の「逆起電力」で
接点に発生するスパーク(放電)を抑える対策も
怠ってはならない。→接点寿命が縮まる。
(参照:リレーを駆動するときのスナバ回路
 
制御回路(回転方向切換スイッチ付き)




S1・S2・S3は1つの回転スイッチで、例えば実際 はS1にレイトブレーク、S2はアーリーメイク、S3に はメイクという具合に、組み合わせがちょっと複雑に なる。
【オン・ディレー・タイマーの設定時間】
 下のタイミングチャート「TA」と「TB」の太線部分が、回転方 向切り換え時の「休み時間」になる。

 IC回路は → 設定時間でモーターを反転(正逆転)させるIC回路

タイマーの接点容量では三相200Vモーターの駆動はできない。
可逆電磁開閉器の「RA」と「RB」で駆動する。









インバータを使用する場合(@AB回路に適応出来る)
 三相200Vモータをインバータで駆動する場 合には、RAとRBの接点をインバータに接続する だけで良い。

[注意]
 インバータの信号は微小であるから、RAとRB の接点はそれに適したもの(ツイン接点、金接 点)でなければならない。
    参照:接点の基本

Bの回路にはRAの代わりにTA、RBの代わりに TBの接点出力が使える。




C モーターの正逆転を繰し返す回路 (時間指定)(フリッカ・タイマ使用)
 「フリッカ・タイマー」を使うと部品点数を少なく出来る。 しかも回路が単純になる。
 
制御回路(DC電源)




直流小型モーターを接続



 
T:フリッカ・タイマー
RA:リレー
RB:リレー
C:コンデンサー

参照 → ワンショット回路とエッジ検出回路

制御回路(回転方向切換スイッチ付き)





S1・S2は1つの回転スイッチで、例えば 実際はS1にレイトブレークとアーリーメイ クの組合せ、S2にはメイクという具合に、 組み合わせがちょっと複雑になる。









スタートボタンを押すと一往復して自動停止する回路
   
RAがオンのときスタートボタン「S1」をオン
すればキャリッジが右方向へ移動
RBがオンになると、モーターMが逆転しキャリッジは
左方向へ移動

  
 
電源:3相AC200V
RA:リレー(マグネットリレー)
RB:リレー(マグネットリレー)
M:モーター

TB:オン・ディレイ・タイマー
    (反転時の停止時間設定)

S1:スタート・押しボタンスイッチ

SA:リミット・スイッチ
SB:リミット・スイッチ
注意
 この回路は、キャリッジがSAとSBの間で停止している ときは動き始められない。
条件として「リミット・スイッチSAがオン」が必要。
つまり、SAオンが「ホーム・ポジション」。
必要であれば、ホーム・ポジションに戻す為の押しボタ ン・スイッチ1aを、RBの自己保持接点の1aと並列に接 続する。


 
動作順序

←リミット・スイッチSAがオンの時

@ S1をオンにしてスタート
A RAがオンで自己保持
B モータが回転
C キャリッジが右移動し、SAがオフ



 
D リミット・スイッチSBがオン
E RAがオフになりモータが停止、同時にTBスタート
F TBが設定時間でタイムアップ
G RBががオンで自己保持
H モータが逆回転
I キャリッジが左移動し、SBがオフ
J キャリッジが左に戻ってSAをオン
K モータが停止






 IC回路は → 設定時間でモーターを反転(正逆転)させるIC回路




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