フリーサーキット  オンディレータイマ2個でダブルタイマー回路(フリッカ回路) 013
 「フリー・ソフト」という無料のソフトウェアがある。
 「フリー・サーキット」という無料の電気回路があってもいいじゃないか。・・・・ということです・・・

記号 リレーのコイル           リレーの接点(スイッチの部分)

初心者にも分かり易いリレー接点の記号を使いました。
(JIS記号ではありません。)
  スイッチの基本をお勉強したい人は接点の基本(スイッチ、リレー)
「ノーマルクローズ」の接 点は、リレーが働いてい ない時(コイルに電流が 流れていない時)につな がっている接点です。

「ノーマルオープン」はリ レーが働くと、つながる 接点です。



オンディレータイマ2個でダブルタイマー回路(フリッカ回路)
 修理をしていてたまに困るのが、手持ちの部品の中に「ダブルタイマー」が無いことだ。
普通のリレーと普通のオンディレータイマを組み合わせて作るダブルタイマー回路を紹介しましょう。

 ダブルタイマーは、一つケースにタイマーが2個入っていて、出力がONとOFFのそれぞれの時間を設定する。
 フリッカタイマーは、出力がONとOFFを繰返し、その切り替わる時間を設定する。


ダブルタイマー回路1   普通のオンディレータイマを2個組み合わせただけの回路です。

 
動作順序
@ 電源を供給すると、タイマT1がONになる。
A タイマT1が設定時間でタイムアップすると、T2がONになる。
B タイマT2が設定時間でタイムアップすると、T1がOFFになる。
C T1がOFFで、T2もOFFになる。
  ( T1、T2の接点が元に戻り@から繰り返す。)

注意
 タイマT1のOFFになる時間は、0.1秒以下のほんの一瞬です。
T1はこの一瞬でリセット状態になる物であるべきです。
リセット出来ないと、2サイクル目でT1が直ぐにタイムアップしてしまう。
T2も同じタイマであればT1と同じく直ぐにタイムアップしてしまう。
結果、設定時間に関係なく動作順序の@〜Cを約0.1秒で繰り返すだけになる。
実験で確認した、この回路T1に使えないタイマー
 パナソニック ADX21032 S1DXM-A2C10M-DC24V
 パナソニック ADX27032 S1DXM-M2C10M-DC24V
実験で確認した、この回路T1に使えるタイマー
 オムロン H3Y-2シリーズ DC24V

手持ちのタイマーだけで実験を行ったので、まだまだ使える物、使えない物はあ るはずです。




ダブルタイマー回路2   上の回路1に、リレーRを追加した回路です。
上の回路1で、タイマT1のOFFになる時間を、リレーRの動作時間を加 えて長くしたら、使えないタイマーが使えるどうか? という安易な発想 です。  これはやはりダメでした。

もし動いたとしても、不安定か、電源電圧或いは温度によって動かなく なるかもしれません。




ダブルタイマー回路3   上の回路2のリレーRの場所を変えた回路です。



回路2と全く同じ配線で、タイマT2とリレーRを交換するだけです。

高負荷の制御に使うには、この回路が良いでしょう。
例えば、リレーRにマグネット3P1aを使い、その1a接点を「接点R」、3 P接点は三相200Vの制御に。

RがONの時間はT2で設定します。



これも使えないタイマーは使えません。


ダブルタイマー回路4   どんなオンディレータイマーでも動く回路。



 ↓タイミング・チャート


この回路は、回路3のRを自己保持させ、次のR2 でT1を切ると同時にT2の動作時間に移っていく ものです。 (単純で理解し易い・・・と思う。)

T1の設定時間後、R1・R2が連続してONにな り、T2の設定時間後最初の状態になり、これを繰 り返す。


この回路では使えないタイマーも使えます。












タイミング・チャートの見方
 「今」を表す青線が左から右へ進む。
 T、Rがそれぞれ上になったときオン、下になっ たときはオフ。
(タイマーTの太線部分はタイムカウント中。)







応用回路 (ダブルタイマー回路4)

 以前「ダブルタイマー回路4」でヒーターの温調回路の応急修理をしたが、数年そのまま使い続けている。




 「ヒーターで暖める」物には様々あるが、それほど厳密な
温度管理がいらないものについては、「タイマーの時間調
整で温度を設定」でも実用になる。
季節に応じてタイマーT1とT2を設定しヒーターの温度を
決めてやる。

T1がヒーターオフ時間、T2がヒーターオン時間。
ヒーターが大きいと、R2の接点寿命に注意。
仮に10秒でオンオフ1サイクルとすると、一日8時間で
2880回、一月20日で57600回。一年で69万回を越える。




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