フリーサーキット  接点の基本(スイッチ、リレー) 017
 「フリー・ソフト」という無料のソフトウェアがある。
 「フリー・サーキット」という無料の電気回路があってもいいじゃないか。・・・・ということです・・・


 無料の回路図があっても、理解できないと利用も出来ない。
それで、記号の意味が分かるようにお勉強やろまいか。
  (b接点の丸の中を黒く塗りつぶす表記はJIS記号にはない・・・けど、分かり易いから使おう。)
スイッチ、リレー等の接点記号
   それぞれの接点を点線でつないで、連動することを表す。
   また、点線でつなぐことが出来ない場合等は、連動する接点に同じ番号記号を記す。
名称等 1回路 2回路 3回路 4回路 備考

a接点 と b接点
の組み合わせ
など
1連スイッチ
単連スイッチ
ともいう
2連スイッチ
ともいう
3連スイッチ
ともいう
4連スイッチ
ともいう
a接点
メイク接点
ノーマル・オープン接点

電磁開閉器
マグネット・スイッチ
(普通切れている接点)

JIS記号
1a






旧記号
(コンデンサ と間違えない ように。)
2a
3a(3P)
4a(3P1a)
3a1b(3P1b)

特に三相電源の開閉に使用する大きなa接点
を「P」で表すこともある。 3P、3P1a、3P1b
b接点
ブレーク接点
ノーマル・クローズ接点

電磁開閉器
マグネット・スイッチ
(普通入っている接点)

JIS記号
1b






旧記号
2b
3b
4b
2a2b
a接点
aスイッチ
メイク接点
ノーマル・オープン接点

押しボタン・スイッチ
(普通切れている接点)
1a


2a
3a
 左の様に、
点線でつなぐ
接点が増え
て100回路で
も可能だが、
スイッチの物
理的大きさ
等で普通は
8回路ぐらい
までだ。
1a1b




2a2b

b接点
bスイッチ
ブレーク接点
ノーマル・クローズ接点

押しボタン・スイッチ
(普通入っている接点)
1b
2b
3b
c接点
cスイッチ
共通接点(コモン)でa接 点とb接点を切り替える

(主にリレー、マイクロスイ ッチ等)

JIS記号
1c
2c
3c
4c
 
c接点
cスイッチ
切り換えスイッチ
1c





三路スイッチ ともいう
2c
3c
4c
2cスイッチを内部 で接続



四路スイッチとも いう
参照 三路、四路スイッチ回路
a接点
aスイッチ
メイク接点
ノーマル・オープン接点

(その他スイッチ等)


JIS記号
1a






片切スイッチ
ともいう
2a



両切スイッチ
ともいう
3a
4a
 
b接点
bスイッチ
ブレーク接点
ノーマル・クローズ接点

(その他スイッチ等)



JIS記号
1b
2b
3b
4b
左のように、両方
が黒丸の記号を
使った回路図を
見たことがある。
(分り易いと思
う。)
1a(ME)
アーリーメイク
(早く入るa接点)
       
1b(LB)
レイトブレーク
(遅く切れるb接点)
       
リターンスイッチ
(操作後手を放すと
元に戻る)
1a
ロータリー・スイッチ
スライド・スイッチ

(多接点の場合は、すべ てa接点か・・・?)



5接点と表す こともある。


2連5接点と もいう。
     


7接点と表す こともある。
       
オルタネイト・スイッチ (機械的動作のこと)
 「押しボタンスイッチ」で、一度押すとオンになり、もう一度押すとオフになるスイッチがある。  押す度にオンと
オフを繰り返すわけだが、これはスイッチの機械的構造でロック機構が付いたものである。 これを「オルタネイト・
スイッチ」という。  (このスイッチのa接点b接点の区別は、ロック機構が無いときの動きで考える。)

モーメンタリ・スイッチ (機械的動作のこと)
 オルタネイトの逆で、押し込んだ時だけa接点がオン(b接点はオフ)になり、放せば元に戻るスイッチ。



1a1b の接点を下記のように使うとき、1cに置き換えてもいい。 また、その逆も可能。
注意
1a1bの接点が、aが入ってからbが切れる(aとbが同時に入る
時がある)スイッチの場合には、置き換えは出来ない。
アーリーメイクとレイトブレークの組み合わせ
もう一つの注意点がある。
 a接点とb接点の切り替わりにかかる時間が問題になることがある。
1a1bの手で接点を直接操作するスイッチでは、いくら早くしても切り替わりに20ms(0.02秒)
くらいはかかる。普通の操作では0.1〜0.3秒くらいだろう。
回転スイッチでゆっくり回せば10秒たっても切り替わらないようにも出来る。
それに比べ1c接点のマイクロスイッチは、切り替わり時間が一定でしかも速い。
(マイクロスイッチは内部のスプリングの働きで接点を一瞬で切り替える構造になっている。)

もう一つあった。
 これも回路図では表しにくいことだが、切り換えのとき接点に発生するスパーク(火花・アー
ク放電など)のことで、小さな1c接点のマイクロスイッチにしたとき片方の接点のスパークが
切れないうちにもう一方の接点に接触するようなことがある。 応急修理でも気を付けなけれ
ばならない。



電圧、電流によっては、接点の形・材質をも考慮しなければならない。
ツイン接点
金接点
銀接点
普通の接点の接触点は一箇所であるが、ツイン接点は接触点を二箇所にしたもの。
言い換えると「ダブル接点」と呼べるだろう。
金接点のツイン接点は低電圧・微少電流に用いられる。

リレーを駆動するときのスナバ回路 も参照




 



        

「なぜこれがJIS記号(世界標準)になったのか?」
私は、この記号を使うのをやめた方がいいと思う。
理由は、長い間修理現場で操作盤・制御盤を見てきた経験から言う訳だが、この記号では「何等かの不具合」
が起きる。 机の上で考える人はこれでもいいかもしれない。 現場で修理をする人じゃないと解らないだろう。
「記号を書く」と言う事で考えると、細い線だけだからインク・トナーの消費が少なくていいのかもしれないが・・・




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