フリーサーキット 自己保持したリレーをオンディレータイマで切る回路(3種類) 010
 「フリー・ソフト」という無料のソフトウェアがある。
 「フリー・サーキット」という無料の電気回路があってもいいじゃないか。・・・・ということです・・・

リレーの自己保持回路(スイッチで自己保持してスイッチで切る回路)

左は、リレー「R」を自己保持させる、「押しボタンスイッチ」を使った回路図です。

ごく一般的な回路で、ACモーター、ヒーターなどの駆動回路としてよく利用されます。
ACモーター、ヒーターなどは、リレー「R」の別な接点でON/OFFします。









この回路は見ての通り、「押しボタン」でしかON/OFFはできません。
タイマーで設定した時間で切れるようにしたのが下の回路図です。

  
  スイッチの基本をお勉強したい人は接点の基本(スイッチ、リレー)


自己保持したリレーをオンディレータイマで切る回路-1
上の回路にタイマー「T」を加えた回路です。
これもごく一般的な回路で、よく利用されています。


動作順序
@ 「ON-SW」を押しこむ。
A リレー「R」とタイマー「T」の電源が入る。
B タイマーが時間を刻み始める。
  リレー接点「R」が切り替わり自己保持状態になる。
  (この後は「ON-SW」を放しても良い。)
C タイマーが設定された時間になると接点「T」が切り替わり、
  リレー「R」の電源が切れる。
D リレー接点「R」が元に戻り、タイマー「T」の電源も切れる。
E タイマー接点「T」が切り替わり元に戻る。

もしも 「ON-SW」を押しっぱなしでも、順序Dでタイマー「T」の電源が切れないの で、リレー「R」は切れたままの状態が続く。
色々な回路を組立ていると、こんな単純な回路でも不都合な場合がある。
  次の回路はタイマー接点の場所を変えたものです。
  (言い換えると、ON-SWからRへの電源供給点を変えたものです。)




自己保持したリレーをオンディレータイマで切る回路-2
左は、リレー「R」の「自己保持回路」を切るタイプです。

動作順序 (@〜Eは回路-1と同じタイミング。)
@ 「ON-SW」を押しこむ。
A リレー「R」とタイマー「T」の電源が入る。
   (タイマーへは、接点「T」からの「回り込み」による電源供給。)
B タイマーが時間を刻み始める。
  リレー接点「R」が切り替わり自己保持状態になる。
  (この後は「ON-SW」を放しても良い。)
C タイマーが設定された時間になると接点「T」が切り替わり、
  リレー「R」の電源が切れる。
D リレー接点「R」が元に戻り、タイマー「T」の電源も切れる。
E タイマー接点「T」が切り替わり元に戻る。

 「ON-SW」を押しっぱなしの場合は、順序Cでもリレー「R」の電源が切れな いので、タイマー「T」も電源は切れず、その状態が続く。

このように「ON-SW」を押しっぱなしの場合は、「回路-1」と「回路-2」で動作 が大きく違います。 用途に応じて使い分けましょう。



 
左の回路はリレー接点「R」を増やしてタイマー「T」の電源を分離した。
本来「制御回路」というものはこうあるべきと考える人もいるだろう。

だが、もしタイマー「T」の電源供給のリレー接点「R」だけが接触不良を起こし たら、タイマー「T」が動作せずに何時まで待っても装置は停止しない。
上の回路の場合ではタイマーへの「回り込み」があるが、理論的には動作は 正しいし、接触不良の問題も「ON-SW」を放した時に自己保持状態にならず 通常の運転開始時に気付くことができる。

しかし、修理(改造・改良)の時のことを考えると、「回り込み」のある回路は出 来るなら避けたい。
更に、次の回路では多数のリレーが並列接続されている場合です。




自己保持したリレーをオンディレータイマで切る回路-3




左は、リレー「R」の「自己保持回路」を切るタイプです。
(回路-2のリレーが複数になったものです。)


動作順序 (@〜Eは回路-1と同じタイミング。)
@ 「ON-SW」を押しこむ。
A リレー「R・Ra・Rb」とタイマー「T」の電源が入る。
B タイマーが時間を刻み始める。
  リレー接点「R」が切り替わり自己保持状態になる。
  (この後は「ON-SW」を放しても良い。)
C タイマーが設定された時間になると接点「T」が切り替わり、 リレー「R・Ra・Rb」の電源が切れる。
D リレー接点「R・Ra・Rb」が元に戻り、タイマー「T」の電源も 切れる。
E タイマー接点「T」が切り替わり元に戻る。

 「ON-SW」を押しっぱなしの場合は、順序Cでもリレー「R」 は電源が切れないので、タイマー「T」も電源は切れず、その状 態が続く。


この回路で重要なのは『並列接続されたリレー全ての接点が 元に戻るまでタイマー「T」の電源を供給し続けて、全てのリレ ーが切れるのを待つ。』ということだ。




←この回路は「回り込み」を無くしたものです。
 自己保持用接点は、どれかのリレー1個だけで良い。




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